今回のタイトルは…「摂り過ぎもダメ!摂らなすぎもダメ!ビタミンAを知っておこう」です。
今日はレバーやほうれん草などに多く含まれるビタミンAについて。
今日のテーマは「含有量」です。
むやみやたらに海外の製品を信じるのではなく、基準値を把握してそこからきちんと考えて摂取できる「基本知識」について記載しています。
コンテンツ
女子トレーニー必見!!ビタミンAの大事な役割
あらかじめ注意点なのですが、内容(特に摂取量)は全て女性対象なので、男性のお方は参考文献など見てくださいね。
また妊婦さんなどは必ずお医者さんに相談してください。
これで調子悪くならないように、食べるのも少量から試してみてくださいね。
ビタミンA(VA)について
ビタミンAとは!免疫、お肌、たんぱく質代謝もいい感じにサポートしてくれる強い味方です。
ビタミンAの役割
ビタミンAのテーマは、「目」と「免疫」、「細胞分裂(=成長)」です。
- 目の機能、皮膚や粘膜などの上皮の機能を守ります。
- ウイルスの侵入を防ぎます。
- 細胞分裂をコントロールしたり、成長を促進。
え?そんだけ?と思ったアナタ!チョコレートより甘い!笑
ビタミンA様の実力はこんなものではない……。
もっと深くまで読み解いて行きましょう。
ビタミンA様の女子トレーニーに嬉しい役割
- たんぱく質代謝に関与し、細胞の成長と修復に。お肌にもとってもいいです。
不足するとと乾燥したり、ツヤがなくなったりする、肌荒れする、ニキビなどの吹き出物、爪がもろくなったり。
- 妊娠した時にうまくいく作用、胎児の発育がいい感じに
ないと子供の発育が遅れ、母乳の出が悪かったり、不妊になったりします。
※ちなみに、不足しても過剰になってもあきまへん。
妊婦さんで過剰摂取禁止となっているのは、この細胞の分裂の作用が強すぎて胎児の奇形が増えるんですよね。
細胞分裂の暴走です。
ビタミンAの分類
ビタミン A は、レチノイドといい、レチノール(アルコール)、レチナール (アルデヒド)、レチノイン酸(カルボン酸)に分類されます。
簡単に言うと…
- 動物性食品に多いレチノール(初めからビタミンAの形になっている)
…レバーや魚に多い。 - 植物性食品に多いβカロテン(プロビタミンA、小腸でビタミンAになる )
…緑黄色野菜や果物に多い。緑黄色野菜に含まれるβカロテンは体内にビタミンAとしては12分の1しかとれない。
プロビタミンとは、体内に入ってからビタミンに変わる栄養素です。
ちなみに、プロ=前のって意味です。
接頭辞「 pro 」には「 前もって 」という意味があります。
プロローグ( prologue )は「 前の 」という意味の「 pro 」と「 お話 」という意味の語根「 logue 」を組み合わせた英単語です。
RAEって何?
ほんと最近ではRAE(レチノールの多さ)でビタミンAの多さを表すようになったようです。
なので、ビタミンAはほとんどは「レチノール」の多さで変わるといっても過言ではないです。
ビタミンAの摂取量の基準となる指標を見て見ましょう。
RAE(レチノール相当量)=レチノール(μg)+β─カロテン(μg)×1/12+α─カロテン(μg)×1/24+β─クリプトキサンチン(μg)×1/24
+その他のプロビタミン A カロテノイド(μg)×1/24
これを見たらなんじゃこりゃって感じなのですが、簡単に言うと
RAE(ビタミンAどれぐらい入ってるの?)
=レバーとかのビタミンA(レチノール)メインがこれ。
+植物のビタミンA(βカロテン。おまけ。
つまり、ほとんどビタミンAにならないけど、体のなかでビタミンAになるし、ちょっとは足しにはなるよ。
って式です。
ちなみにサプリとして摂るβカロテンはまだ吸収率がいいです。
食品なら12分の1ぐらいしか使えないですが、サプリだと2分の1(つまり半分)は吸収できます。
とりあえず、これからわかっておいて欲しいことは「摂り過ぎもダメ、摂らなすぎもダメ」結構これも食品から摂ろうとしてもなかなか摂れませんが、毎日豚レバーとか食べてたら摂り過ぎ。
どれだけ取っておけばいいの?
これぐらいは最低取って欲しい量:650〜700μRAE(2,166〜2,333IU)
頭が痛くなるとかなんか症状が出始める基準値:13,500μgRAE(45,000IU)
だいたいこれぐらい摂りたい量:2,700μRAE(9,000IU)
※「健康障害が発現しないことが知られている習慣的な摂取量」の 最大値が、「13,500μgRAE」です。
摂っておきたい量もこの目安の決め方も結構あいまいで、まあ「13,500μgRAE」で頭痛って言われてるから、その5分の1ぐらいにしておけば大丈夫でしょ。
って感じで決めてる見たいです。笑 基準を決めるのが大変ですねえ。
※0,3μgRAE=1IU(0.33の文献もあります)に基づいて計算しています。
※IUとmcg RAEの換算は結構難しくて。
たとえばビタミンAを900 mcg RAE含む食事を摂取した場合、ビタミンA摂取量は摂取した食品の種類によって3,000〜36,000 IUとなります。
アメリカでは成人19歳以上 10,000 IUが安全な上限値としています。ので、体格が小さい日本人は少し少なめぐらいに見積もっておけば。
あ、読み飛ばしてもOKなので。。。重要なのは下記。
どんなものにどれぐらい入っているの?
脂溶性なので、油脂と一緒に食べることとで吸収率が高くなります。
なので単体で飲むのではなく、油と一緒に食べるのがおすすめ。
(食後とかに)油で炒め物とか、ごまあえにするとかにして工夫して摂ると吸収率が高くなってオススメです。
詳しい人は、結構DHA・EPAと一緒に摂ってますね。
これぐらいは最低取って欲しい量:650〜700μRAE(2,166〜2,333IU)
頭が痛くなるとかなんか症状が出始める基準値:13,500μgRAE(45,000IU)
だいたいこれぐらい摂りたい量:2,700μRAE(9,000IU)
※100gにつき
お肉系 鳥レバー、豚レバー(100gで、39,000IUあります。摂り過ぎ注意)
魚介系 うなぎ、ほたるいか、たら(4,500IUぐらい)
野菜系 ほうれん草、モロヘイヤ、人参とか(2,100IUぐらい)
乳製品系 バター(1,600IU)、卵(460IU)、プロセスチーズ(850IU)など
※やっぱり野菜は含有量が少ないです。ちなみに牛レバーも少ない。
海外の製品は含有量が多い!
- これぐらいは最低取って欲しい量:650〜700μRA(2,166〜2,333IU)
- 頭が痛くなるとかなんか症状が出始める基準値:13,500μgRAE(45,000IU)
- だいたいこれぐらい摂りたい量:2,700μRAE(9,000IU)
ビタミンAで過剰摂取して、何か症状が出るのは「血中のレチノイン酸濃度が一過性に上昇する 」ことでアレになったりするのですが、原因は大量のサプリメントやレバーを食べるとなります。
摂りすぎると、頭痛・吐き気・嘔吐・成長しない・関節痛・脂肪肝などなど。胎児奇形、骨折などもあります。
例えばアイハーブで人気のこちら。
- Vitamin A (from fish liver oil) (halibut) 25,000 IU(1粒)
- 摂取基準に当てはめると普通にとりすぎやん!って感じです。
- ただしこれもIUという基準値なので、正確にRAEで測ることができません。でもそれにしても多過ぎちゃうか?って思う。
私の愛用のマルチビタミンも、一見含有量が多いです。
- Vitamin A (67% [10,000 IU] as beta carotene, 33% [5,000 IU] as retinyl acetate)(3粒)
- 10,000IU(67%はβカロテン)、5,000IU(33%はレチニル酢酸エステル)
- ただし、ほとんどがβカロテンなので、まあ吸収率が半分だけだとして、まあいっかって感じで飲んでいます。でも3粒だけでもちょっと多い気がします。
なので、私はビタミンA(レバーなど)を摂った日は、これを1〜2粒にしたりしています。
- 私の大好きな山本先生による「ビタミンのすべて: 山本義徳 業績集 6
」で紹介されている、エランバイタルマルチプル。
- Vitamin A (as beta-carotene 25,000 IU & palmitate 10,000 IU) 35,000 IU 700%(6粒)
- …抗酸化作用バッチリ!めっちゃ含有量多いけど、内容量が優秀すぎて…!
- これがさらに優秀なのは6粒で小分けにできるところなので、単純計算したら1粒5,800IUです。だけど、βカロテンが半分の吸収率と考えたら一回3,750IUぐらい。1日6粒だと多いので、私は1日に3粒食後に飲んで様子を見ています。今手元にあって試しているのですが、特に害もなく調子は良好。ボディビルダーの人など本格的にやる人にオススメ。
まとめ
これらは全て海外の製品なので、含有量などは日本の基準などは「ガン無視」です。
ネットでよくあるアイハーブのサプリ紹介も、ちゃんと中身をわかって飲んでいるのであればOKですが、それらも分からずに飲むのは大変危険です。
怖ければ日本の製品を表示通りに飲むのが一番安全です。(ただしコスパが悪かったり、内容量がそんなに多くないので、きちんと筋トレなどをする人は海外製品がお勧め。)
私は上記のサプリメントを飲んだら私は効果はあったのですが、これは正確には判別できませんし、厚労省が効能を認めたわけではありませんので自己責任で摂取の判断をお願いいたします!
というかむしろ、普通の食事でとれるようにがベスト。上の紹介したサプリも、本当はなしで生きて欲しい。。。
むやみやたらに「これがいい!」っていう美容の素人情報がありますが、それに惑わされずきちんと調べてから取捨選択してくださいね。
あと数字が苦手なもので、計算間違ってたらすみません。
参考文献
- http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042635.pdf
- ビタミンA | 海外の情報 | 一般の方へ | 「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業
- 「日本人の食事摂取基準(2015年度)」策定検討会審議会資料 |厚生労働省
- 日本食品標準成分表2015年版(七訂):文部科学省
- 平成26年「国民健康・栄養調査」の結果 |報道発表資料|厚生労働省
- 食品成分データベース
- http://www.skincare-univ.com/article/004178/
- http://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/13.html
- http://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/06.html
- http://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/06.html
- http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042635.pdf
- http://blog.livedoor.jp/mitagawa-shokuhingaku/archives/46781061.html
- 好きになる栄養学 第2版 (KS好きになるシリーズ)
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